生憎の空模様で山頂の眺望には期待出来ないことは分かっていたから・・・
そんなの関係無しに気持ち良く歩ける山行がいいと思い決めた理由のひとつがこの四十八瀬川。
娘が自ずとテンションの上がるロケーション、そんな条件を見事にクリアーした自然が織り成す造形美。
足取りが軽いのもうなずける。
すぐに取り出せるようにとヒップバッグの中に茶器を入れてあったので、
とくにコースタイムには拘らずに気の向いた場所でミルクティーを入れてあげた。
ひんやりとした湿気混じりの風を受けながら、持参した
10ccストーブで2カップの給湯。
目一杯のアルコール(約15cc)を注いでも給湯能力的には限界近し、
やはり1カップ給湯専用と位置付けた方が余裕だ。
後沢乗越からは小休止を挟みながら一気に山頂へ。
初めて鍋割尾根を訪れる人なら誰もが騙される(?)であろう偽ピーク寸前で喜びのあまりに猛ダッシュ!
事の現実を見た瞬間に全てのエネルギーを削がれたかのような顔をする娘・・・
やるとは思っていたがここからが正念場、
娘よ、頑張れ!
そして山頂に到着。
今回は距離感をあまり感じることも無く、体力温存して登れたので心地良い疲労感だ。
濃霧に包まれた山頂は風が強く肌寒い状況、娘の逃げ場にとIntegralDesigns SilTarp1を設営。
が、ここで鍋割山荘主人である草野氏からの直接指導を受ける。
状況を説明すると10分程度ならいいとも言ってくれたけど・・・
やはりモラルが乱れる原因にも成りかねない、ここは異論無く即座に撤収。
それに裸地化現象対策を考慮した言動だと言うことも十分に分かる。
山には山の、ここにはここのルールってものがある。
10ccストーブ、再びの給湯試験実施。
比較的強い風に煽られながらも1カップの給湯は可能であった。
ただ、デュオハイク時や2カップ以上の給湯が必要であればそれに担ったストーブを使うべき、
この後は同じく拙作の
マイクロフープストーブを使った。
私的に目玉であったのがコレ、
H.M.E氏が高機動食と唱える山素麺。
結論から言うとすごくいい!予め作っておいた素麺と薬味、凍らせた麺つゆを保冷剤代わりにして持参。
運動後の食欲の落ちた状態でもあっさりと食せるし、何と言っても調理要らずで手間が掛らない。
山の上で食べる素麺は実にウマイ!これは本当にお勧めしたい。
鍋割山荘と言ったら名物「鍋焼きうどん」だが、今回はそれに勝るとも劣らない高機動食で既に満腹。
なので少しだけ疲労していた娘の休息も兼ねて山荘内でコーヒーを飲んだ。
これはこれでなかなか落ち着くし、煎れてもらうコーヒーはそれはそれで旨いもの。
山荘を後にする前に草野氏と記念撮影。
気さくにも写真に応じてくれる彼のその人柄は実にいい。
怒られた人も数多しという話も聞くが、それは彼がこの山をこよなく愛する証拠。
山荘はノスタルジックな佇まいに定評があり、また訪れたい気にさせる時間がゆっくりと流れる場所。
しかしまあこんな天気でも賑う山頂・・・
こんな状況に早々と見切りをつけ、次の目的地目指して下山開始。
そして、下山途中の二俣近辺で固形燃料を使った山焼肉の検証。
10ccストーブを作る際、実は固燃を使うのに丁度良い高さのポットサポートが出来たので、
自作したアルミ製ウィンドガードと合わせて使ってみることにした。
結果は見ての通りの火力、1~2人前の焼き物なら1個の固燃で十分!
燃焼時間も比較的長いし、これはコスパにも優れているので定番火器として落ち着きそう。
自分にとって新しい軽量クッキングシステム・・・ 何だかデイキャンプもしているようで得した感じ?
しいて言えば、シロコロ焼くよりジンギスカンとか焼いてたらもっと美味かった。
3人前のシロコロをやっつけるために2個目の固燃を投入。
それでも余る燃焼を有効に使い、1カップ半のお湯を沸かして食後のコーヒーを飲んだ。
この日は3個の固形燃料を持参したが、結局は2個しか使わなかった。
アルコールにしても50cc程度しか使っておらず、ライトウェイトな装備をより意識する結果となった。
そういえば二俣から後沢乗越の間の植林帯で1か所だけヤマビルにやられた。
というか今までに一度もヤマビル被害に遭ったことは無かったし、
スポーツタイツがその対策に有効だとか、とにかく色んな話を聞いていたので、
今回は分かり易いようにとCW-X+ショートソックスを履いて歩いた。
噛まれた時に「チクッ」とするから意外に分かるのと、締め付け効果のあるタイツの中には入ってこない。
タイツの上から噛まれた形跡もないから足首から腰までの範囲では有効、ということになる。
娘にはスポーツタイツにロングソックス、ショートゲイターを履かせて被害はナシ、
まあ、不幸中の幸いとでも言うべきレベルだと言われてもまったく異論はない所存。
噛み付いたヒルを落とす際、またはヒル除けとして塩を携行するのも有効だった。
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