10cc Stove 木曽御嶽山へゆく。
3000m峰としては国内で最も西に位置する木曽御嶽山。
マイクロフープストーブの槍ヶ岳での実用検証のご協力に引き続き、
アルコールストーブにとって厳しい給湯条件であろう御嶽山主峰 剣ヶ峰(標高3067m)で
拙作 「10ccストーブ」 のフィールドテストを行ってくれたのは
みにゃんさんと彼の相方さん。
今回はコンパクトアルコールストーブの1つの実用性を証明する素晴らしい機会を与えてくれた。
今回は彼らの木曽御嶽山ハイクレポートは割愛させて頂き、
僭越ながら10ccストーブのフィールドテストを兼ねた給湯状況だけをお伝えしたい。
まず始めの給湯場所は雷鳥が訪れることでも有名な 「五の池」 のほとりにある五の池小屋。
お二人の宿泊地として使われたこの場所の給湯は高所ではあるが屋内実施だ。
未だに10ccストーブの給湯データやそのスペックを公開はしていないのだが、
この完成間近であるプロトモデルの総燃焼時間はおよそ10分。
初代10ccストーブと大きさを変えずに燃料の最大許容量を約17ccに改善済みで
悪条件とチタンマグ使用を想定した給湯能力に多少の余裕を持たせた1カップ給湯専用モデルと位置付けている。
アルコールストーブの高所使用に関してスキルが高い みにゃんさんは熱伝導の良好な平底アルミクッカーを選択、
よって水2カップの給湯データはおよそ8分とのこと。
初夏とはいえども薪ストーブが使われていたこの場所では、平地(屋内)での使用条件と似ているかもしれない。
が、標高差による気圧の違いにはあまり左右されない事がわかる。
その翌日には木曽御嶽山最高地点「剣ヶ峰」山頂で給湯試験の実施。
使用クッカー等の条件は同様だが、体感的に強風であったこの場所ではウィンドスクリーンを使用、
今回はクッカーの底をすっぽりと覆う大きさの高さ10センチの肉厚アルミホイル製の
試作品(当方提供)を併用し、
軽量な故にそのままで使うと風に飛ばされるということで、その周囲を適当な石で固定。
給湯時間は9~10分位、同標高レベルで使用のマイクロフープストーブのデータとあまり変わらなかったという。
マイクロフープストーブの全高31.5mm・3パイプ9ジェットに対し、10ccストーブは全高21.5mm・2パイプの8ジェット。
やはり、燃焼時のストーブへの熱帰還は背の低いストーブほど強く影響するということだ。
みにゃんさん、相方さんに感謝!
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